ゴルフ会員権の期末貸借対照表価額
(会社利用目的で取得&預託金会員制のケース)

【預託金会員制ゴルフ会員権の貸借対照表価額】
ケース 貸借対照表価額

通常時

取得価額
※期末時価評価の対象外

著しい価値の下落時

減損計上後の価額

預託保証金の回収可能性の
疑義発生時

①回収可能性がほとんど無い
 と判断されない場合
 ⇒貸倒引当金設定後の価額

②回収可能性がほとんど無い
 と判断される場合
 ⇒貸倒損失控除後の価額
ゴルフ会員権は、取得価額をもって貸借対照表に計上します。

ゴルフ会員権の時価は、ゴルフ会員権取扱店の相場等で提示されていますが、取引市場の厚みがなく、このような相場は、価格の信頼性と実現可能性を確保できるほどの精度では有りません。

そのため、ゴフル会員権については、期末時価評価の対象とはせずに、基本的に取得価額をもって貸借対照表価額とするとされています。

ただし、著しい価値の下落時がみられるものについては、有価証券に準じて減損処理を行い、帳簿価額を減損処理後の金額まで引き下げなければなりません。

また、預託金会員制のゴルフ会員権の場合、預託保証金は金銭債権に類似する性格を有するため、預託保証金の回収可能性に疑義が生じた場合、回収不能と見込まれる部分については、貸倒引当金を設定しなければなりません。

さらに、回収不能と見込まれる部分について、回収可能性がほとんど無いと判断される場合は、貸倒損失を計上し、その金額をゴルフ会員権の帳簿価額から直接控除した金額をもって、貸借対照表価額とします。 【根拠資料】
会計制度委員会報告第14号金融商品会計に関する実務指針第135・311項
金融商品会計に関するQ&AQ45・Q46
法人税基本通達9-7-12
次のページでは、時価の有るゴルフ会員権の減損の会計処理(会社利用目的で取得&預託金会員制のケース)について具体的にご紹介します。