不動産の使用料等の支払調書
とは

【不動産の使用料等の支払調書とは】
1月1日〜12月31日の1年間の、不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の借受けの対価や不動産の上に存する権利の設定の対価の支払の明細を記載した書類。所得税法で提出が義務付けられている。

【提出義務者】
・法人
・不動産業者である個人
 (主として建物の賃貸借の代理や仲介を目的
 とする事業を営んでいる個人は対象外)

【提出範囲】
同一人に対するその年中の下記の支払金額の合計が15万円を超えるもの

・土地、建物の賃借料

・地上権、地役権の設定に伴って支払われる
 いわゆる権利金、礼金
 (返還を要しないこととなる敷金等を含む)

・不動産の賃借の設定に伴って支払われる
 いわゆる権利金、礼金
 (返還を要しないこととなる敷金等を含む)

・契約期間の満了、借地の上にある建物の
 増改築に伴って支払われる更新料、承諾料

・借地権や借家権を譲り受けた場合に地主や
 家主に支払われる名義書換料

・催物の会場を賃借する場合のような一時的
 な賃借料

・陳列ケースの賃借料

・広告等のための塀や壁面等のように土地、
 建物の一部を使用する場合の賃借料

・総トン数20トン以上の船舶、航空機の借受
 けの対価

※法人(人格のない社団等を含む)に支払う
 不動産の使用料等については、賃借料を除
 く権利金、更新料等が対象。
 そのため、
 家賃や賃借料のみを支払っている場合は
 対象外。

※金額基準の15万円は、原則、消費税および
 地方消費税の額を含めて判断。ただし、
 それらが明確に区分されている
 場合は、
 その額を含めず判断してOK。

【提出期限】
翌年1月31日
※退職者の場合は、退職後1ヶ月

【提出先】
支払事務を取り扱う事業所等の所在地を管轄する税務署
不動産の使用料等の支払調書は、不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の借受けの対価や不動産の上に存する権利の設定の対価の支払の明細を記載した書類です。

法人又は不動産業者である個人が、対象の不動産使用料等を支払った場合には、その翌年1月31日までに、不動産の使用料等の支払調書を作成して、支払事務を取り扱う事業所等の所在地を管轄する税務署に提出しなければなりません。 【参考文献】
所得税法第225条第1項9号
所得税法施行規則第90条第1項・3項2号
タックスアンサーNo.7441「不動産の使用料等の支払調書」の提出範囲等
ここでいう、『不動産業者である個人』とは、宅地建物取引業法第2条第2号に規定する宅地建物取引業を営む者を指します。

ただし、この内、主として建物の賃貸借の代理や仲介を目的とする事業を営んでいる者は対象外となり、提出義務はありません。 【参考文献】
所得税法施行令第352条
不動産の使用料等には、船舶等の借受けの対価も含まれます。

ただし、その内、総トン数20トン未満のものについては、対象外とされています。 【参考文献】
所得税法施行令第352条
法人(人格のない社団等を含む)に支払う不動産の使用料等については、賃借料を除く権利金、更新料等のみが対象となります。

そのため、法人に支払う家賃や賃借料については、記載の対象外となります。 【参考文献】
タックスアンサーNo.7441「不動産の使用料等の支払調書」の提出範囲等(提出範囲)
次のページでは、不動産の使用料等の支払調書のフォーマットについてご紹介します。