会計仙人虎の巻

CAOとは、Chief Administrative Officerの略で、管理部門の統括責任者のことをいいます。

CFOはファイナンス分野の責任を担うのに対して、CAOはそれ以外の管理部門の統括責任を担います。

また、一般的な管理部門の本部長がマネジメント中心の役割を担っているのに対して、CAOは自らプレイングマネージャーとして手を動かすことが求められる職業です。

CAOはCFO直下の管轄である場合も多く、CFOがファイナンス業務に専念できるように、ほかの管理業務を高いレベルで遂行する、下支えのような役割を果たします。

新興上場企業とは、新興企業、いわゆるベンチャー企業でありながら、東証のグロース市場などに上場している企業をいいます。

働く環境は企業によって異なりますが、ベンチャー企業の延長線上にあり、文化的にもベンチャー企業に近いといえます。

ベンチャー企業でありがら、上場企業であるため、四半期決算、開示業務、株主への報告、内部統制、内部監査などの幅広い業務があり、また、ガバナンス強化やコンプライアンスといった上場企業としての法令順守も求められるため、CAOの役割に求められる役割も高くなります。

上場準備企業に比べると、業務フローの整備や会社組織の整備もある程度は確立されているため、時間的にゆとりがあるといえますが、決算・開示、株主総会などのタイミングや、IFASや新規事業のプロジェクトがある時期は、繁忙期となり、かなりの業務量を覚悟しなければなりません。

新興上場企業のCAOの収入水準は、会社によって異なりますが、一般的には担う役割の違いにより、下記のような報酬レンジとなっています。

次ページ
　ベンチャー企業のCAOってどんな仕事？

前ページ
　外資系企業のCFOってどんな仕事？