在外子会社へ棚卸資産を売却したことによる未実現損益の消去時の為替換算

在外子会社へ棚卸資産を売却し、期末にその棚卸資産が在庫として残っている場合、連結上で当該棚卸資産の帳簿価額に含まれる未実現損益を消去する仕訳を計上しなければなりません。

その未実現損益は、原則として売却元の売却時の円建価額(売却時の為替相場で換算したもの)に売却元の利益率を乗じて算定します。

ただし、原則法による算定が困難な場合は、例外として、購入先の在外子会社における外貨建帳簿残高に、売却元の利益率を乗じて算定した外貨建未実現利益金額に、決算時の為替相場、又は、購入先での資産保有期間に基づいて計算した平均相場を乗じて計算することができます。
【在外子会社へ売却した棚卸資産の未実現損益の算定方法】

原則:未実現損益=売却元の売却時の円建価額
   ×売却元の利益率

例外:原則の方法が難しい場合下記の方法で
   算定

   未実現損益=購入先の外貨建帳簿残高
        ×売却元の利益率×①又は②

         ①決算時の為替相場
         ②購入先での資産保有期
          間に基づいて計算した
          平均相場
(外貨建取引等の会計処理に関する実務指針第45項)
次のページでは、在外子会社から購入した棚卸資産の未実現損益の為替換算について具体的にご紹介します。