事業年度の所得等に対する法人税の会計処理

当事業年度の所得等に対する法人税については、法令に従い算定した額を当該事業年度のPL上の損益として計上します。

法人税は基本的には損失となりますが、税務上の欠損金等の繰戻還付により収益となることもあります。 (法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準第5項
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準(案)」に
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法人税を損益としてPLに計上する際は、税引前当期純利益(又は損失)の次に、『法人税、住民税及び事業税』などその内容を示す科目で表示します。 (法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準第9・29項)
法人税の内、未だ納付されていない税額は、BS状で『未払法人税等』などその内容を示す科目をもって表示します。

法人税は申告から納付までの期間が短期であるため、この『未払法人税等』などで計上したものは、流動負債の区分に分類されます。 (法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準第11項)
中間申告により法人税を納付している企業においては、年度の税額が中間申告で納付した税額を下回るケースが発生します。

当該還付額の内、受領されていない税額は、貸借対照表上で『未収還付法人税等』などその内容を示す科目をもって計上します。

『未収還付法人税等』などについては、貸借対照表上で流動資産に分類します。 (法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準第12項)
項目 会計処理

事業年度の所得等に対する法人税

税引前当期純利益(又は損失)の次に、
『法人税、住民税及び事業税』などで損益計上

法人税の内、未だ納付されていない税額

『未払法人税等』などで流動資産に計上

還付額の内、受領されていない税額

『未収還付法人税等』などで流動資産に計上
次のページでは、更生等による追徴及び還付された法人税の会計処理について具体的にご紹介します。