出張旅費を仮払した場合の
会計処理
海外出張など、多額の旅費が発生する場合、従業員立替ではなく、仮払金を従業員に渡して対応することがあります。
このような場合、仮払金を渡したタイミングと、出張精算のタイミングで下記のような会計処理を行います。
このような場合、仮払金を渡したタイミングと、出張精算のタイミングで下記のような会計処理を行います。
【出張旅費を仮払した場合の会計処理】
タイミング | 会計処理 |
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仮払時 |
現金をマイナスし、仮払金を資産計上する。 ≪仕訳イメージ≫ (仮払金)XXX (現金預金)XXX |
精算時 |
仮払金をマイナスし、清算内容に基づき仕訳計上 ≪仕訳イメージ≫ (旅費交通費)XXX (仮払金)XXX (交際費)XXX (現金預金)XXX |
出張旅費を仮払したタイミングでは、現金預金をマイナスし、相手勘定で、仮払金を資産計上します。
出張後においては、出張旅費精算の内容に基づき、仮払金を適切な費用科目に振替えます。
仮払金と実際の出張旅費い差額があり、仮払金が不足している場合は、追加の支払が発生し、仮払金の残金がある場合は払い戻しを受けます。
出張後においては、出張旅費精算の内容に基づき、仮払金を適切な費用科目に振替えます。
仮払金と実際の出張旅費い差額があり、仮払金が不足している場合は、追加の支払が発生し、仮払金の残金がある場合は払い戻しを受けます。
【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金5⃣仮払金を清算し、残金が戻った』株式会社清文社
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金5⃣仮払金を清算し、残金が戻った』株式会社清文社
下記では、仮払による出張旅費の仕訳について、具体例を使用してご紹介します。
前提条件 |
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A社従業員Xの北海道への長期出張に伴い、X1年4月1日に仮払金600千円をXに支払った。X1年4月30日に出張から戻り、下記のような旅費精算のレポートを受けている。
・交通費50千円 ・宿泊費用350千円 ・日当150千円 ・お客様との会食代30千円 ・清算による返金額20千円 |
【A社の会計処理】
① X1年4月1日(仮払金支払時)
① X1年4月1日(仮払金支払時)
借方 | 貸方 |
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仮払金 600千円※1 | 現金預金 600千円※1 |
※1Xに対する仮払金額
現金預金をマイナスし、仮払金を資産計上します。
② X1年4月30日(旅費清算時)
借方 | 貸方 |
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旅費交通費 50千円※2
旅費交通費 350千円※3 旅費交通費 150千円※4 交際費 30千円※5 現金預金 20千円※6 |
仮払金 600千円※1 |
※1Xに対する仮払金額
※2交通費50千円
※3宿泊費用350千円
※4日当150千円
※5会食代30千円
※6現金返金額20千円
※2交通費50千円
※3宿泊費用350千円
※4日当150千円
※5会食代30千円
※6現金返金額20千円
資産計上していた仮払金をマイナスし、出張精算の内容に基づく費用に振替えます。現金残高については、現金預金として資産計上します。
次のページでは、仮払金の貸借対照表上の表示について具体的にご紹介します。