支払側における権利金の会計処理
【支払側における権利金の会計処理】
■支払時の会計処理
『前払費用』『長期前払費用』等の勘定科目で支払金額を資産計上
■支払以降の会計処理
契約期間にわたり定額法で償却
(勘定科目は『支払手数料』等を使用)
※『前払費用』『長期前払費用』には
ワン・イヤー・ルールが適用
短期：流動資産『前払費用』
長期：投資その他の資産『長期前払費用』
■支払時の会計処理
『前払費用』『長期前払費用』等の勘定科目で支払金額を資産計上
■支払以降の会計処理
契約期間にわたり定額法で償却
(勘定科目は『支払手数料』等を使用)
※『前払費用』『長期前払費用』には
ワン・イヤー・ルールが適用
短期：流動資産『前払費用』
長期：投資その他の資産『長期前払費用』
権利金は、支払時において『前払費用』『長期前払費用』等の勘定科目で資産として計上します。
その後、契約期間にわたり定額法で償却します。
当期の償却額については、『支払手数料』等の勘定科目で費用計上します。
権利金の資産勘定には、ワン・イヤー・ルールが適用され、決算日の翌日から起算して1年以内に費用化するものは流動資産に、決算日の翌日から起算して1年を超えて費用化するものは投資その他の資産に属します。 【根拠資料】
会計制度委員会報告第14号金融商品会計に関する実務指針第133項
その後、契約期間にわたり定額法で償却します。
当期の償却額については、『支払手数料』等の勘定科目で費用計上します。
権利金の資産勘定には、ワン・イヤー・ルールが適用され、決算日の翌日から起算して1年以内に費用化するものは流動資産に、決算日の翌日から起算して1年を超えて費用化するものは投資その他の資産に属します。 【根拠資料】
会計制度委員会報告第14号金融商品会計に関する実務指針第133項
下記では、支払側における権利金の会計処理を、具体例を使ってご紹介します。
| 前提条件 |
|---|
|
A社はX1年4月1日に、下記の条件でビルXにテナントとして入居した。
・X1年4月1日の契約に際して敷金500千円(将来返還予定)を 支払った ・X1年4月1日の契約に際して礼金400千円を支払った ・X1年4月1日の契約に際して権利金330千円(将来返還され ない)を支払った ・X1年4月1日の契約に際して仲介手数料千200円を支払った ・契約期間は3年である ・簡略化のため毎月の家賃支払いの仕訳及び長短分類は 省略する ・A社の決算日は3月31日である |
【A社の会計処理】
① X1年4月1日(契約時)
| 借方 | 貸方 |
|---|---|
|
敷金 500千円※1
長期前払費用 330千円※2 長期前払費用 300千円※3 支払手数料 200千円※4 |
現金預金 1,330千円※5 |
※1敷金支払額
※2礼金支払額
※3権利金支払額
※4仲介手数料支払額
※5敷金500千円+礼金330千円+権利金300千円
+仲介手数料200千円
※2礼金支払額
※3権利金支払額
※4仲介手数料支払額
※5敷金500千円+礼金330千円+権利金300千円
+仲介手数料200千円
支払った敷金を敷金勘定で、礼金及び権利金を長期前払費用勘定で資産計上します。仲介手数料については、支払時に支払手数料として費用計上します。相手勘定で、支払った現金預金を減額します。
② X2年3月31日(決算時)
| 借方 | 貸方 |
|---|---|
|
支払手数料 110千円※6
支払手数料 100千円※7 |
長期前払費用 110千円※6
長期前払費用 100千円※7 |
※6礼金総額330千円÷契約期間3年
※7権利金総額300千円÷契約期間3年
※7権利金総額300千円÷契約期間3年
礼金と権利金について、長期前払費用計上額を契約期間で案分し、当期に帰属する金額を支払手数料に振替え、費用計上します。
以降の決算日においても、償却が完了するまで同様の仕訳を計上します。
以降の決算日においても、償却が完了するまで同様の仕訳を計上します。
次のページでは、権利金に関連する会計基準を一覧でご紹介します。