棚卸資産とは

棚卸資産の定義

棚卸資産は、商品、製品、半製品、原材料、仕掛品等の資産であり、企業がその営業目的を達成するために所有し、かつ、売却を予定する資産のほか、売却を予定しない資産であっても、販売活動及び一般管理活動において短期間に消費される事務用消耗品等も含まれる。 なお、売却には、通常の販売のほか、活発な市場が存在することを前提として、棚卸資産の保有者が単に市場価格の変動により利益を得ることを目的とするトレーディングを含む。
(棚卸資産の評価に関する会計基準第3項)



棚卸資産とは、企業が販売目的、トレーディング目的、又は販売活動及び一般管理活動で消費する目的のために保有する資産です。
【棚卸資産の分類】
①販売目的で保有する資産

②トレーディング目的で保有する資産

③販売活動及び一般管理活動で消費するため
 に保有する資産
棚卸資産には完成品である商品・製品の他、半製品・仕掛品などの製造中のもの、原材料などのそれを使用して製品を製造するためのものも含まれます。 (棚卸資産の評価に関する会計基準第3・29・30項)
棚卸資産は流動資産を構成するものですので、一般的に少額で軽微なもののイメージがありますが、不動産売買業における販売目的不動産など、販売目的で保有しているものであれば、固定資産ではなく棚卸資産にになります。

さらに、ここでいう仕掛品には、不動産開発・宅地造成を行うディベロッパーにおける開発事業等支出金や、工事契約における未成工事支出金などの大規模なもの、注文生産や請負作業についての仕掛中のものも含まれます。(棚卸資産の評価に関する会計基準第31・32項)
ただし、販売目的で保有する資産であっても、金融商品会計基準に定める売買目的有価証券等については棚卸資産の範囲外と定められており、棚卸資産には含まれません。(棚卸資産の評価に関する会計基準第27項)
【棚卸資産の種類】
①商品 
 ※販売用不動産を含む、金融商品は
  含まない

②製品

③半製品

④仕掛品 
 ※開発事業等支出金、未成工事支出金、
  仕掛中の注文生産や請負作業を含む

⑤原材料
次のページでは、棚卸資産出庫額及び在庫価額の算定方法について具体的にご紹介します。