他店券により当座預金残高を
調整した場合の会計処理

【他店券とは】

同じ会社の違う当座預金口座の小切手


【他店券により当座預金残高を調整した場合の会計処理】

小切手振出元となった当座預金口座勘定から、小切手受取先となった当座預金口座勘定へ小切手金額を振替える

≪仕訳イメージ≫
(当座預金/A銀行)XXX 
         (当座預金/B銀行)XXX
当座預金の入金は、窓口での入金や振替入金以外でも、他の当座預金の小切手により入金する方法があります。

この、他の当座預金の小切手のことを『他店券』といいます。

残高が少なくなっている当座預金口座に対して、残高に余裕のある当座預金口座から小切手(他店券)を振出して、残高を調整します。

会計処理としては、同じ会社内の当座預金勘定から当座預金勘定への振替ですが、口座別に補助科目が付いている場合もあるため、そのような場合は、小切手振出元の当座預金口座から、振出先の当座預金口座へ残高を振替える仕訳を計上します。
【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-預金26他店券により当座預金残高の調整をした』
株式会社清文社
下記では、他店券により当座預金残高を調整した場合の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。 【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-預金26他店券により当座預金残高の調整をした』
株式会社清文社
前提条件
A社は、X銀行の当座預金残高が少なくなっていたため、Y銀行の当座預金から小切手1,000千円を振出て、直ちにX銀行の当座預金に預け入れた。
【A社の会計処理】
① X1年4月1日(振替&預入時)
借方 貸方
当座預金(Y銀行) 1,000千円※1 当座預金(X銀行) 1,000千円※1
※1他店券での振替額
他店券での振替額をX銀行の当座預金勘定から、Y銀行の当座預金勘定に振替えます。
次のページでは、仕入代金を小切手で支払った場合の会計処理について具体的にご紹介します。