盗難による損失の会計処理

【盗難による損失の会計処理】

雑損失(営業外費用に表示)として計上。
後日、盗難されたものが戻ってきた場合は、雑損失からマイナスする。

≪仕訳イメージ≫
■盗難時
(雑損失)XXX (現金)XXX

■回収時
(現金)XXX (雑損失)XXX
盗難によって資産を失った場合は、損失額を雑損失勘定に計上します。

盗難により計上した雑損失は、損益計算書上、営業外費用の区分に表示します。

その後、もし事件が解決し、盗まれたものが戻ってきた場合は、雑損失をマイナスし、戻ってきた資産を資産勘定に計上します。
【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金8⃣現金が盗難にあった』株式会社清文社
下記では、盗難による損失の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。 【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金8⃣現金が盗難にあった』株式会社清文社
前提条件
・A社はX1年4月1日に保有していた現金3,000千円を盗難に
 より失った
・X1年4月15日に窃盗犯がつかまり、盗難された現金の内、
 2,000千円が戻ってきた
【A社の会計処理】
① X1年4月1日(現金盗難時)
借方 貸方
雑損失 3,000千円※1 現金 3,000千円※1
※1盗難によって失った現金額
盗難によって失った現金を現金勘定からマイナスし、雑損失として損失計上します。
② X1年4月15日(現金回収時)
借方 貸方
現金預金 2,000千円※2 雑損失 2,000千円※2
※2回収できた現金額
返却を受けた現金を資産計上し、相手勘定で雑損失をマイナスします。
次のページでは、盗難による損失の消費税法上の取扱いについてご紹介します。