会計仙人虎の巻

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営業外受取手形の更改を受けた場合の会計処理

【手形の更改とは】
支払延期などのために、振出済みの手形を無効にし、新たな手形に書き換えること

【営業外受取手形の更改を受けた場合の
　　　　　　　　　　　　　　　会計処理】
　●利息を新手形に含める場合
　　(営業外受取手形)XXX　
　　　　　　　　　　(営業外受取手形)XXX
　　　　　　　　　　　　　(受取利息)XXX

　●利息を更改時に受取る場合
　　(営業外受取手形)XXX　
　　　　　　　　　　(営業外受取手形)XXX
　　(現金預金)XXX　　　　(受取利息)XXX
手形が満期日に決済される見込がない等の事情がある場合、手形の不渡りを回避すべく、受取人が合意の上で、振出済みの手形を破棄して、支払期日等の新たな条件を記載した新しい手形を振出すことがあります。

これを、『手形の更改』といいます。

保有している営業外受取手形について、手形の更改を受入れた場合、旧手形については消滅を認識して帳簿価額をマイナスし、相手勘定で新手形を営業外受取手形として資産計上します。

延期した期間に対しては、通常、利息が発生します。

利息の受取方法としては、新手形の金額に含める場合と、更改時に現金で受取る場合があります。

利息を新手形に含める場合には、更改時に受取利息を計上すると共に、その金額を新手形の営業外受取手形勘定に含めて計上します。

利息を現金で受取る場合は、現金預金を相手勘定に受取利息を計上します。
下記では、営業外受取手形の更改を受けた場合の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。
前提条件
A社は小売業を営んでおり、得意先B社との間で下記の取引を行った。

・X1年4月1日にB社への未収金1,000千円の支払いとして、
　B社より約束手形1,000千円を受領した
・X1年5月31日に上記の約束手形について支払期日の延長の
　申し出を受け、旧手形と交換に新手形を
　受取った
・支払期日延長期間分の受取利息は5千円であった
・受取利息の受取方法については、下記の例題中に記載する
・A社の決算日は3月31日
【パターン1：利息が新手形に含まれている場合】
① X1年4月1日(手形受取時)
借方 貸方
営業外受取手形　1,000千円※2 未収金　1,000千円※1
※1決済された未収金額
※2受領した約束手形金額
決済された未収金をマイナスすると共に、相手勘定で受領した約束手形を営業外受取手形として資産計上します。
② X1年5月31日(手形更改時)
借方 貸方
営業外受取手形　1,005千円※4 営業外受取手形　1,000千円※2
受取利息　5千円※3
※2旧手形金額
※3支払延期期間分の利息
※4新手形金額
旧手形帳簿価額を営業外受取手形からマイナスすると同時に、新手形の金額を新たに営業外受取手形として資産計上します。両者の差額は、受取利息として収益計上します。
【パターン2：利息を更改時に受取る場合】
① X1年4月1日(手形受取時)
借方 貸方
営業外受取手形　1,000千円※2 未収金　1,000千円※1
※1決済された未収金金額
※2受領した約束手形金額
決済された未収金をマイナスすると共に、相手勘定で受領した約束手形を営業外受取手形として資産計上します。
② X1年5月31日(手形更改時)
借方 貸方
営業外受取手形　1,000千円※4
現金預金　5千円※3 		営業外受取手形　1,000千円※2
受取利息　5千円※3
※2旧手形金額
※3支払延期期間分の利息
※4新手形金額
旧手形帳簿価額を営業外受取手形からマイナスすると同時に、新手形の金額を新たに営業外受取手形として資産計上します。受領した利息については、現金預金を相手勘定に受取利息として収益計上します。
次のページでは、営業外受取手形に含まれる金利部分の会計処理について具体的にご紹介します。
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