為替差損益の損益計算書上の
表示

為替相場の変動によって生じる決済差損益と換算差損は基本的に、ともに為替差損益として計上します。

ただし、有価証券の時価の著しい下落又は実質価額の著しい低下による評価減や、金融商品に係る会計基準による時価評価に含まれる換算差額については、有価証券の評価損に含めて処理します。

為替差損益には、差損と差益がありますが、PL上は両者を相殺した純額で表示します。これにより、為替変動リスクによる損益をPL上で明示することができます。

為替差損益は、一種の金融損益と考えられるため、原則として営業外損益の一項目として表示します。

ただし、為替差損益が経常的な要因以外で発生したもので、かつ、金額に重要性がある場合は、特別損益の一項目として表示します。

経常的な要因以外の具体例としては、著しい為替相場の変動や、通貨体制の変更等が挙げられます。
【為替差損益のPL上の表示】

決済差損益と換算差損は為替差損益として純額でPL表示

※ただし、下記については為替差損益に含ま
 ない

 ①有価証券の時価の著しい下落又は実質
  価額の著しい低下による評価減に含まれ
  るもの

 ②金融商品に係る会計基準による時価評価
  に含まれるもの

~PL表区分~
 原則:営業外損益

 例外:特別損益(経常的な要因以外、かつ、
    金額的重要性有の場合のみ)
    ⇒経常的な要因以外の具体例
     ●著しい為替相場の変動
     ●通貨体制の変更
(外貨建取引等会計処理基準一2(2)・一3
外貨建取引等の会計処理に関する実務指針第28・69項)
次のページでは、外貨建金銭債権債務とは何かについて具体的にご紹介します。