在外子会社の為替換算調整勘定の連結貸借対照表上での取扱い

在外子会社の個別財務諸表の為替換算で生じる為替換算調整勘定は、個別貸借対照表上では全額『為替換算調整勘定』に計上されます。

その金額には、非支配株主持分相当額も含まれるため、連結貸借対照表上では株式所有比率に基づき、非支配株主持分部分は『非支配株主持分勘定』に振替えられます。

そのため、連結貸借対照表上では、親会社持分相当額のみが『為替換算調整勘定』に計上されます。
また、連結財務諸表上では、在外子会社ののれんの為替換算からも『為替換算調整勘定』が生じます。

ただし、のれんに関連する為替換算調整勘定には、非支配株主持分部分は含まれないため、全額親会社持分相当額として『為替換算調整勘定』に計上され、非支配株主持分に振替えられることはありません。
【為替換算調整勘定の連結貸借対照表上の取扱】
対象 連結貸借対照表上での取扱い

在外子会社の個別財務諸表の為替換算で生じる為替換算調整勘定

親会社持分割合分
⇒『為替換算調整勘定』

非支配株主持分割合分
⇒『非支配株主持分勘定』

在外子会社ののれんの為替換算で生じる為替換算調整勘定

全額親会社持分割合分
⇒『為替換算調整勘定』
(外貨建取引等の会計処理に関する実務指針第41・75項)
次のページでは在外子会社の株式持分比率が増加した場合の会計処理について具体的にご紹介します。