他人振出の小切手の会計処理

他人振出の小切手とは、その名の通り、他人が振り出した小切手です。

小切手は銀行に提示することで、いつでも振出人の口座から小切手に記載された金額の支払いを受けることができます。

そのため、他人振出小切手は現金と同じ役割を果たす『貨幣代用証券』に該当し、会計処理上は『現金』として取り扱われます。
【他人振出小切手とは】
他人が振り出した小切手

【他人振出小切手の会計処理】
『現金』として取り扱う
【参考文献】
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第15条1号
財務諸表等規則ガイドライン15-1-1
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金⒑売掛金の回収として小切手を受取った』株式会社清文社
下記では、他人振出の小切手の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。 【参考文献】
仰星監査法人(2023)『勘定科目別仕訳処理ハンドブック/Ⅰ流動資産-現金⒑売掛金の回収として小切手を受取った』株式会社清文社
前提条件
A社は得意先B社との間で下記の取引を行った。
・X1年4月1日に、B社に商品10,000千円を売上げ、代金は
 B社振り出しの小切手(他人振出小切手)で
 受取った
・X1年4月30日に、B社振出小切手10,000千円を銀行に提示
 し、現金の支払いを受けた
【A社の会計処理】
① X1年4月1日(小切手受取時)
借方 貸方
現金預金 10,000千円※1 売上高 10,000千円※1
※1B社への売上高及び、受取小切手価額。
B社から受取った小切手は、『現金』勘定に計上します。
② X1年4月30日(支払受時)
他人振出小切手も受取った現金も会計上は『現金』勘定に計上しているため、仕訳は発生しません。
次のページでは、送金小切手の会計処理について具体的にご紹介します。