長期損害保険の保険金受取時の会計処理

【長期損害保険の保険金受取時の会計処理】
契約の失効/継続 会計処理

契約が失効する場合

保険金の額を益金の額に算入し、資産計上している積立保険料を取崩し、損金の額に算入

契約が継続する場合

保険金の額を益金の額に算入
長期損害保険の保険事故の発生により、保険金の支払いを受けた場合の会計処理は、その後、保険契約が失効するか継続するかにより異なります。

保険金の受取により保険契約が失効する場合は、保険金の額を益金の額に算入し、資産計上している積立保険料に相当する部分の金額は取崩し、損金の額に算入します。

それに対して、分損(損害額が保障額の一定割合未満などの)であるため、保険金の受け取り後も保険契約が継続する場合、資産計上している積立保険料の取崩しは行わず、保険金の額を益金の額に算入するのみの会計処理を行います。
【参考文献】
法人税法基本通達9-3-12
中村慈美・樋口翔太(2022)『企業の保険をめぐる税務/第2章4』一般財団法人大蔵財務協会
次のページでは、長期損害保険契約の時価評価について具体的にご紹介します。