インボイス制度における帳簿のみ記載特例の対象となる取引

【帳簿のみ記載特対象取引】

①3万円未満の公共交通機関による旅客の
 運送
 (船舶、バス又は鉄道)

②適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を
 除く)が記載されている入場券等が使用の
 際に回収される取引
 (①に該当するものを除く)

③古物営業を営む者の適格請求書発行事業者
 でない者からの古物の購入
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

④質屋を営む者の適格請求書発行事業者で
 ない者からの質物の取得
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑤宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行
 事業者でない者からの建物の購入
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑥適格請求書発行事業者でない者からの再生
 資源及び再生部品の購入
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑦3万円未満の自動販売機及び自動サービス
 機により行われる商品の販売等

⑧郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物
 サービス
 (郵便ポストに差し出されたものに限る)

⑨従業員等に支給する通常必要と認められる
 出張旅費等
 (出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)
インボイス制度においては、原則、インボイスがなければ仕入税額控除が認められません。

ただし、上記の取引については、特例としてインボイスがなくても、帳簿に必要事項を記載することで仕入税額控除が認められています。 【参考文献】
国税庁HPインボイス制度に関するQ&A問1-3・問84・問104
【帳簿のみ記載特例の帳簿記載事項】

①帳簿のみ保存特例に該当する旨
例)「3万円未満の鉄道料金」 、「自販機」、
 「ATM」 等

②仕入先の相手方の住所又は所在地
例)「 ○○施設 入場券」


※ただし、下記については住所又は所在地は
 記載不要

①3万円未満の公共交通機関による旅客の
 運送

②適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を
 除く)が記載されている入場券等が使用の
 際に回収される取引の内、
 3万円未満の
 もの
 (①に該当するものを除く)

③古物営業を営む者の適格請求書発行事業者
 でない者からの古物の購入の内、古物営業
 法で業務に関する帳簿等へ
 相手方の氏名
 及び住所を記載することとされているもの
 以外
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

④質屋を営む者の適格請求書発行事業者でな
 い者からの質物の取得の内、質屋営業法で
 業務に
 関する帳簿等へ
 相手方の氏名及び
 住所を記載することとされているもの以外
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑤宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行
 事業者でない者からの建物の購入の内、宅
 地建物取引業法で業務に
 関する帳簿等へ
 相手方の氏名及び住所を記載することとさ
 れているもの以外
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑥適格請求書発行事業者でない者からの再生
 資源及び再生部品の購入の内、事業者以外
 の者から受けるもの
 (棚卸資産に該当する場合に限る)

⑦3万円未満の自動販売機及び自動サービス
 機により行われる商品の販売等

⑧郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物
 サービス
 (郵便ポストに差し出されたものに限る)

⑨従業員等に支給する通常必要と認められる
 出張旅費等
帳簿のみ記載特例を適用する場合、帳簿には、特例に該当する旨と、仕入先の相手方の住所又は所在地を記載しなければなりません。

ただし、古物特例、質屋特例、宅地建物取引業社特例の内、各法令で、帳簿等へ相手方の氏名及び住所を記載することとされているもの以外については、仕入先の相手方の住所又は所在地の記載は不要とされています。 【参考文献】
国税庁HPインボイス制度に関するQ&A問110
次のページでは、インボイス制度において適格簡易請求書を発行することができる取引について具体的にご紹介します。