リバースチャージ方式の取引におけるインボイス

取引区分 インボイスの取り扱い

「国外事業者」が行う
「電気通信利用役務の提供」のうち
「事業者向け」の
「電気通信利用役務の提供」

例)ネット広告配信

インボイスの保存は必要なく、帳簿のみの記載で仕入税額控除可能

「国外事業者」が行う
「電気通信利用役務の提供」のうち
「事業者向け」の
「電気通信利用役務の提供」以外

例)電子書籍・音楽の配信

売手である国外事業者から交付を受けたインボイスの保存が無ければ仕入税額控除できない

「国外事業者」が行う
「電気通信利用役務の提供」のうち
「消費者向け」のもの

一定割合(80%、50%)を仕入税額とみなして控除できる経過措置の適用を受けることはできない
国外事業者が行う「電気通信利用役務の提供」のうち、「事業者向け電気通信利用役務の提供」については、特定課税仕入れとして、役務の提供を受けた国内事業者に申告納税義務が課されます。

これを「リバースチャージ方式」といいます。

このような、「電気通信利用役務の提供」のうち「事業者向け電気通信利用役務の提供」でリバースチャージ方式により申告・納税を行う消費税額については、インボイスの保存は必要なく、一定の事項が記載された帳簿のみの保存で仕入税額控除が可能となります。
これに対し、「電気通信利用役務の提供」のうち、「事業者向け電気通信利用役務の提供以外」については、仕入税額控除の適用を受けるためには、売手である国外事業者から交付を受けたインボイスの保存が必要です。
また、国外事業者が行う「電気通信利用役務の提供」のうち、「消費者向け役務の提供」についてインボイスが入手できない場合については、一定割合(80%、50%)を仕入税額とみなして控除できる経過措置の適用を受けることはできないため、ご留意下さい。
【参考文献】
国税庁HPインボイス制度に関するQ&A問103-3
次のページでは、インボイス制度におけるECサイトでの購入等の取り扱いについて具体的にご紹介します。