非上場株式の保有目的区分の
変更

【非上場株式の保有目的区分の変更要件】

持分比率等の変動による子会社株式又は関連会社株式化又は、その逆の場合に、保有目的区分の変更が発生
非上場株式は、株式の追加取得又は売却により持分比率等が変動したことに伴い、子会社株式又は関連会社株式の持分比率が20%未満になった場合、又はその逆に、20%以上になった場合は、子会社株式又は関連会社株式とその他有価証券との間での区分の変更が発生します。 【根拠資料】
金融商品会計に関する実務指針第80・88・89項
【非上場株式の保有目的区分の変更の会計処理】
変更前区分 変更後区分 振替時会計処理
 その他有価証券  子会社株式
及び関連会社株式
【振替額】
 変更時帳簿価額
※変更を期中に
 実施しても、
 期首に
 あったも
 のとみなして
 振替処理可
 子会社株式
及び関連会社株式
 その他有価証券 【振替額】
 変更時帳簿価額
※変更を期中に
 実施しても、
 期首に
 あったも
 のとみなして
 振替処理可
その他有価証券として保有していた株式の追加取得により、持分比率が20%以上になった場合は、子会社株式又は関連会社株式へ振替を行います。

対象の株式が非上場株式の場合、『市場価格のない株式』に該当し、原則として取得原価をもって貸借対照表価額とするとされており、その他有価証券に該当する場合であっても、期末評価は行われていません。

そのため、取得原価のまま子会社株式又は関連会社株式へ振替ます。

また、変更を期中に実施しても、期首にあったものとみなして振替処理をすることができます。 【根拠資料】
企業会計基準第10号金融商品に関する会計基準第19・81・81-2項
金融商品会計に関する実務指針第81・88項
子会社株式又は関連会社株式として保有していた非上場株式の売却により、持分比率が20%未満になった場合は、その他有価証券へ振替を行います。

その際には、帳簿価額をもって、その他有価証券を計上します。

また、変更を期中に実施しても、期首にあったものとみなして振替処理をすることができます。

なお、持分比率の減少が、子会社又は関連会社を結合企業とする企業結合により起こったものである場合の、子会社株式又は関連会社株式からその他有価証券への振替の会計処理は、企業会計基準適用指針第10号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」第288項又は第290項を適用して行います。 【根拠資料】
企業会計基準第10号金融商品に関する会計基準第19・81・81-2項
金融商品会計に関する実務指針第81・89項
次のページでは、非上場株式の保有目的区分を子会社株式及び関連会社株式からその他有価証券に変更する場合の会計処理について具体的にご紹介します。