貸倒引当金とは

【貸倒引当金とは】
将来の貸倒損失に対する引当金
貸倒引当金とは、貸倒損失によるリスクに備え、損失になるかもしれない金額を予想して、あらかじめ計上した引当金です。

貸倒損失は、金銭債権の回収不能が確定した時点で計上しますが、回収不能が確定する前に、損失見積額を貸倒引当金として計上します。

貸倒引当金の大きな目的は、正確な期間損益を計算することです。

例えば、当期の売上高は当期に収益計上されますが、その売上に対する売上債権が期末に残高として残っている場合、翌期以降に貸し倒れて費用又は損失となる可能性があります。

当期の経営成績を正しく計算するためには、このような貸倒損失は貸し倒れが発生した期の費用とするのではなく、当期に費用計上して、対象の売上高と対応させなければなりません。

そこで、決算において期末残高となっている債権については、過去の経験率などに基づき、次期以降に発生すると見込まれる貸倒損失の見積額を、貸倒損失引当金として計上することで、当期に費用計上します。
次のページでは、貸倒引当金の引当対象となる債権について具体的にご紹介します。