手形貸付金が満期決済された
場合の会計処理

【手形貸付金が満期決済された場合の会計処理】

返済額を『手形貸付金』等の勘定科目からマイナスする。

≪仕訳イメージ≫
(普通預金)XXX (手形貸付金)XXX
貸付の目的で受け取っていた約束手形が決済された場合、『手形貸付金』等の当該貸付金が計上されていた勘定科目から、その決済額を貸付金の返済としてマイナスします。

金融手形での貸付金の勘定科目には、『短期貸付金』や『貸付金』等の勘定科目を使用することもできますが、借用証書による貸付金と区別するために、実務では、このような特別な勘定科目を使用しているケースがほとんどです。
下記では、手形貸付金が満期決済された場合の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。
前提条件
A社は、得意先B社との間で、下記の取引を行った。

・X1年4月1日にB社より融資依頼を受け、B社振出約束手形
 10,000千円を受領し同額を普通預金から
 支払っていた
・X1年9月30日にB社からの約束手形10,000千円が満期を
 迎え、B社口座よりA社当座預金口座に
 10,000千円の入金
 があった
・A社の決算日は3月31日
【A社の会計処理】
① X1年9月30日(返済時)
借方 貸方
当座預金 10,000千円※1 手形貸付金 10,000千円※1
※1金融約束手形金額及び返済額
返済された金額を、手形貸付金勘定からマイナスします。
次のページでは、手形貸付金の貸借対照表上の表示についてご紹介します。