手形貸付金の貸借対照表上
の表示

【手形貸付金の貸借対照表上の表示区分及び科目】
返済日までの期間 BS表示区分&科目

決算日の翌日から一年以内

区分:流動資産
科目:『短期貸付金』等

決算日の翌日から一年超

区分:固定資産の
   投資その他の資産
科目:『長期貸付金』等

破産更生債権等で一年内に回収されないことが明らか

区分:固定資産の
   投資その他の資産
科目:『破産更生債権等』等
手形貸付金の内、決算日の翌日から一年内に返済日が到来するものは、貸借対照表の流動負債の部で『短期貸付金』等の勘定科目で表示します。

それに対し、決算日の翌日から一年を超えて返済日が到来するものは、固定資産の部の中の、投資その他の資産で『長期貸付金』等の勘定科目で表示します。

ただしその内、破産更生債権等で一年内に回収されないことが明らかなものについては、固定資産の部の中の、投資その他の資産で『破産更生債権等』等の勘定科目で表示します。 (財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第十五条の十二・第十七条の十二・第三十一条の三・第三十二条の七・第三十二条の十)
【手形貸付金の貸借対照表価額】

 貸付金のBS価額=取得価額-貸倒引当金額


  ※外貨建手形貸付金については決算時の
   為替相場で計上

  ※下記の理由により、手形貸付金は時価
   評価を行わない

   ①活発な市場が無く時価が不明の
    ケースが多い

   ②売却を意図していない場合が少なく
    ない
手形貸付金は、その取得価額から貸倒引当金を控除した金額で、貸借対照表に表示します。 (企業会計基準第10号金融商品に関する会計基準第14項)
手形貸付金を含む金銭債権は、金融商品に関する会計基準で、時価評価を行わない金融商品とされています。

これは一般的に、金銭債権に活発な市場が無い場合が多いこと、売却を意図していない場合が少なくないことなどの理由によります。

ただし、金銭債権は貸倒のリスクを負っているため、そのリスク部分については、貸倒引当金を控除することで、貸借対照表価額に反映しなければなりません。 (企業会計基準第10号金融商品に関する会計基準第68項)
また、外貨建手形貸付金については為替変動によるリスクを負っているため、決算時の為替相場で換算替した金額を貸借対照表に計上します。

外貨建手形貸付金の為替処理は基本的に通常の外貨建貸付金と同様です。

”外貨建貸付金”の具体的な会計処理については、下記のページをご参照ください。
外貨建貸付金の会計処理
次のページでは、子会社貸付金とは何かについてご紹介します。