ファイナンス・リース取引の貸借対照表上の表示(借手)

リース物件の売買取引として会計処理するファイナンス・リース取引において、借手の貸借対照表上にはリース資産とリース債務が両建て計上されます。
リース資産については、ファイナンス・リース取引により生じた資産を表す観点や、実務上の負荷を軽減することに配慮し、原則として有形固定資産と無形固定資産それぞれで、一括してリース資産という勘定科目で表示します。ただし、有形固定資産又は無形固定資産に属する各科目に含めて表示する方法も認められています。(企業会計基準第13号リース取引に関する会計基準16・42項)
なお、例えば所有権移転ファイナンス・リース取引については有形固定資産又は無形固定資産に属する各科目に含める方法を適用し、所有権移転外ファイナンス・リース取引については、一括してリース資産として表示するなど、両者で別々の方法を適用することも認められています。(企業会計基準第13号リース取引に関する会計基準42項)
リース債務については、そのまま「リース債務」の科目で計上します。その際にはワンイヤールールが適用され、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものは流動負債に、1年を超えて支払の期限が到来するものは固定負債にそれぞれ分割して計上します。(企業会計基準第13号リース取引に関する会計基準17項)
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