販売を主たる事業としている企業からリース
する場合の会計処理
Question |
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リース物件と同じ物件を販売することを主たる事業としている企業から、当該リース物件をリースする場合の会計処理は、通常のリース取引の会計処理と異なるのでしょうか? |
【Answer】
リース物件と同じ物件を販売することを主たる事業としている企業から、当該リース物件をリースする取引の場合、貸手において当該物件を現金販売する際の価格が存在するという点が、通常のリース取引と異なります。
そのため、ファイナンス・リース取引の判定の現在価値基準では『対象リース物件の合理的見積額』として、借手にリース物件を販売するとした場合の現金販売価額が用いられます。(リース取引に関する会計基準の適用指針16項)
当該リース取引がファイナンス・リース取引と判定された場合、リース資産及びリース負債の計上額は、貸手の現金購入価額が明らかな場合と明らかでない場合で、所有権移転ファイナンス・リース取引と所有権移転外ファイナンス・リース取引別に下記のように決定するとされています。(リース取引に関する会計基準の適用指針22・37項)
【貸手の現金購入価額が明らかな場合】
所有権移転外 ファイナンス・リース取引 |
所有権移転 ファイナンス・リース取引 |
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下記①と②のいずれか低い額
① リース料総額の割引現在 価値 ② 貸手の現金購入価額 |
貸手の現金購入価額 |
【貸手の現金購入価額が明らかではない場合】
所有権移転外&移転外共通 |
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下記①と②のいずれか低い額
① リース料総額の割引現在価値 ② 見積現金購入価額 |
ただし、販売を主たる事業とする企業の場合、その原価情報は社外秘であることが一般的であり、貸手の現金購入価額は明らかでないことが想定されます。
そのため、リース資産及びリース債務の計上額としては、リース料総額の割引現在価値と、見積現金購入価額である借手にリース物件を販売するとした場合の現金販売価額の内、金額が低い方が採用されるケースがほとんどとなります。
それ以外の会計処理は、通常のリース取引と同様です。
次ページでは、販売を主たる事業としている企業がリースをする場合の会計処理についてご紹介します。