相続税における法人の時価評価を概算する方法

【時価評価の概算】
時価評価の概算額=固定資産税評価額×1.15+資本金+利益剰余金-長期借入金
※マイナスは債務超過、プラスは資産超過
相続税における法人の時価評価額は、上記の計算式で概算を算定することができます。

この計算式で算定した金額は、あくまでも概算であるため、詳細な算定結果とは異なることをご留意くださいませ。
まず、『固定資産税評価額×1.15』については、もし融資の返済を迫られた際に固定資産を売却すると、どれぐらいのキャッシュを生み出せるかを集計しています。

固定資産の換金価値は市場価額ですが、ここでは簡易的に相続税での評価で使用される『固定資産税評価額の7分の8』という計算式を使用しています。

固定資産税評価額は、毎年送られてくる『固定資産税納税通知書』で確認することができます。
次に、『資本金+利益剰余金』については、法人への出資額に、設立以降から現在まで法人が生み出した利益額の合計です。
固定資産の売却価額と、法人への出資金・累計利益の合計額から、長期借入金をマイナスすることで、現時点でこの法人を清算した場合、いくらの価値が残るのかが算出されます。

そして、それが法人の時価評価額の概算となります。
次のページでは、増資により相続人の持ち分を増やし相続税を節税する方法について具体的にご紹介します。