未取立小切手がある場合
の会計処理
【未取立小切手とは】
銀行に提示済みだが、銀行での取立未了の他人振出小切手。
帳簿上は当座預金勘定残高に計上済みだが、銀行残高証明書残高上では未入金の状態。
【未取立小切手の会計処理】
仕訳不要
※銀行勘定調整表で銀行残高証明書残高を
プラス調整
銀行に提示済みだが、銀行での取立未了の他人振出小切手。
帳簿上は当座預金勘定残高に計上済みだが、銀行残高証明書残高上では未入金の状態。
【未取立小切手の会計処理】
仕訳不要
※銀行勘定調整表で銀行残高証明書残高を
プラス調整
未取立小切手とは、他人振出の小切手を銀行に呈示して取立を依頼したものの、銀行が未だ取り立てていない小切手をいいます。
企業側では、銀行に呈示した時点で入金の会計処理を行い当座預金を増加させていますが、当座預金口座では取立未了で残高が増加していないため、両者に差異が生じます。
この場合、企業は小切手を既に銀行に提示している以上、当座預金勘定残高を修正する必要はなく、銀行勘定調整の中で、銀行残高証明書残高を調整します。
そのため、会計帳簿上で、調整仕訳を計上する必要はありません。
企業側では、銀行に呈示した時点で入金の会計処理を行い当座預金を増加させていますが、当座預金口座では取立未了で残高が増加していないため、両者に差異が生じます。
この場合、企業は小切手を既に銀行に提示している以上、当座預金勘定残高を修正する必要はなく、銀行勘定調整の中で、銀行残高証明書残高を調整します。
そのため、会計帳簿上で、調整仕訳を計上する必要はありません。
下記では、未取立小切手がある場合の会計処理について、具体例を使用してご紹介します。
前提条件 |
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A社のX01年3月31日決算日の当座預金勘定残高は10,000千円であったが、銀行から取り寄せた銀行残高証明書の当座預金残高は、2,000千円であった。両者の差異を調査したところ、下記の事項が判明した。
・得意先B社から受け取り、銀行に呈示した小切手 8,000千円が未取立であった ・A社の決算日は3月31日 |
【A社の会計処理】
① X1年3月31日(未取立小切手調整仕訳)
① X1年3月31日(未取立小切手調整仕訳)
既に小切手を銀行に呈示済みのため、調整仕訳は不要。
この場合の銀行勘定調整表は、『銀行残高・企業残高区分調整法』『銀行残高基準法』『企業残高基準法』それぞれで、下記のようになります。
【銀行残高・企業残高区分調整法】
銀行勘定調整表 | |||||
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X01年3月31日 | (単位:千円) | ||||
当座預金勘定残高 | 銀行残高証明書残高 | ||||
X01年3月31日現在 | 10,000 | 2,000 | |||
加算:未取立小切手 | ー | 8,000 | |||
減算: | ー | ー | |||
修正残高 | 10,000 | 10,000 | |||
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【銀行残高基準法】
銀行勘定調整表 | |||||
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X01年3月31日 | (単位:千円) | ||||
銀行残高証明書残高 | 2,000 | ||||
加算:未取立小切手 | 8,000 | 8,000 | |||
減算: | ー | ー | |||
当座預金勘定残高 | 10,000 | ||||
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【企業残高基準法】
銀行勘定調整表 | |||||
---|---|---|---|---|---|
X01年3月31日 | (単位:千円) | ||||
当座預金勘定残高 | 10,000 | ||||
加算: | ー | ー | |||
減算:未取付小切手 | 8,000 | 8,000 | |||
銀行残高証明書残高 | 2,000 | ||||
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次のページでは、先日付小切手を振り出した場合の会計処理について具体的にご紹介します。