会計仙人虎の巻

教育資金の贈与の特例とは、子や孫に教育資金を贈与する場合、1人当たりの上限金額まで、贈与を非課税とする特例です。

正式名称は、「教育資金一括贈与の贈与税非課税の特例」です。

1人当たりの上限金額は、学校等の場合は1,500万円、学校等以外の場合は500万円です。

教育資金の一括贈与の特例を適用する場合は、自分で申告するのではなく、教育資金専用の口座を管理する金融機関が税務署に対して手続きします。

被贈与者は、贈与された資金を教育資金として使用した際に、領収書等それを証明できる書類を金融機関に提出します。

金融機関によっては、請求書を提出するとその口座から振り込んでくれるケースもあります。

被贈与者が30歳までに使い切れなかった資金は、30歳になったタイミングの年度の贈与として、通常の贈与と同様に贈与税が加算されます。

もちろん、ここで基礎控除110万円を控除することは可能です。

もし、資金を使いきる前に贈与者が死亡した場合は、そのタイミングの残高が、贈与者の相続財産として相続税の課税対象となります。

ただし、被贈与者が23歳未満、学校に在籍している、教育訓練給付金の対象となる教育を受けている、という条件のいずれかに該当する場合は、相続税の課税対象とはなりません。

【参考文献】
秋山清成著『元国税 相続専門40年ベテラン税理士が教える　損しない！まるわかり！相続大全/P112』(株)KADOKAWA

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