海外の監査法人の監査人って
どんな仕事?

【海外の監査法人の具体例】
・Big4系監査法人のメンバーファーム
・GreenPro KSP Group(タイ)
・HLB Thailand(タイ)
・RSM (RSM Chio Lim LLP) (シンガポール)
・BDO (BDO LLP)(シンガポール)
・SCS Group(シンガポール)
・AGS Singapore(シンガポール)

【海外の監査法人への就職窓口】
・現地法人のWebサイトへ直接応募
・既に働いている人からの紹介
・会計監査ジャーナル
・JICPA Career Navi
公認会計士合格後の進路の一つとして、海外の現地監査法人へ就職するという選択肢もあります。

一般的には、Big4系の現地監査法人の求人が多いですが、ローカルの監査法人で日系企業と取引をしている法人でも、日本から就労するチャンスがあります。

日本国内で海外の監査法人の採用情報を探す場合、現地事務所のwebサイトなどから直接応募するのが一般的です。

また、既に勤務している知り合いがいる場合は、その人から紹介してもらうことができると、スムーズに話を進めることができるでしょう。

さらに、会計監査ジャーナルやJICPA Career Naviなどに海外現地ファームの求人情報が掲載される場合もあるため、求人を探している場合は頻繁にチェックするとよいでしょう。

日本の公認会計士が海外現地のファームに転職する場合、日系企業が多く進出している地域が採用されやすく、近年では中国(香港、上海、深セン 等)、シンガポール、タイ、ベトナムなどの東南アジア諸国、その他、アメリカ、イギリスなどが代表的です。

海外現地のファームが日本人公認会計士を採用する場合、日本企業の現地法人関連のジョブのマネジメントや彼らとのコーディネート、営業などを任されることが一般的です。

現地の監査法人に就職する場合は、ビジネス会話程度の英語力を求められ、TOEIC800点以上が目安ですが、最終的には面接などで英語力を見て判断されることが大半です。

しかしながら、日本人が多く勤務する一部の現地監査法人においては、語学力不問、または日常会話程度の英語力で可というところも少なくありませんので、語学力だけであきらめずに根気強く求人を探してみるとよいでしょう。

現地採用の場合、給与は現地水準となります。

そのため、例えばタイやベトナム、シンガポール、中国といったアジアの国々なら、月収にして30万~40万円、年収では400万~500万円前後であることが多いでしょう。

ただし、BIG4監査法人の海外事務所であれば、日本人が出向または現地採用となった場合、日本円換算で年収800万円程度以上は保障されてることが多く、30代中盤以上であれば1200万円~1300万円相当(またはそれ以上)であることも少なくありません。

いずれにしても、報酬水準を検討する際には、現地の家賃事情、生活費、為替リスク、現地および日本の所得税などを考慮して希望年収を考慮する必要があります。

海外勤務から帰国した後のキャリアとしては、国内の会計ファームの国際部門や事業会社の海外関連部門、日系グローバル企業の海外子会社のCFO、日系グローバル企業の日本本社の海外子会社管理等、幅広いチャンスに恵まれます。

ただし、あまりにも海外期間が長い場合は、日本の会計基準やトレンドから離れすぎてしまい、逆に転職が難しくなるケースもあるため、注意が必要です。
次のページではBig4系税理士法人の勤務税理士の仕事についてご紹介します。