研究開発費に含まれる支出

研究開発費には、人件費、原材料費、固定資産の減価償却費及び間接費の配賦額等、研究開発のために消費した全ての原価が含まれます。 (研究開発費等に係る会計基準二)
また、固定資産を取得した場合、通常は資産計上しますが、特定の研究開発目的にのみ使用され、他の目的に使用できない機械装置や特許権等を取得した場合は、取得時の研究開発費として費用処理します。

研究開発費として処理する固定資産の詳細は、下記のページをご参照ください。
研究開発用に取得した固定資産の会計処理 (研究開発費等に係る会計基準注1
研究開発及びソフトウェアの会計処理に関する
実務指針第5・28項
研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関するQ&A-Q6)
さらに、ソフトウェアの制作費の内、研究開発活動に該当する部分についても研究開発費として処理をします。

ソフトウェア制作費の処理は、その制作目的別に定められています。

具体的には、研究開発目的で制作するソフトウェアの場合は、その制作費全体が、市場販売目的のソフトウェアについては、最初に製品化された製品マスターの完成までの支出及び著しい改良に要する支出が、自社利用目的のソフトウェアについては、制作費の内、将来の収益獲得又は費用削減に貢献することが明確でない部分が、研究開発費に該当するとされています。

研究開発費となるソフトウェアの制作費の詳細は、下記のページをご参照ください。
ソフトウェア制作における研究開発費の会計処理 (研究開発費等に係る会計基準注3
研究開発及びソフトウェアの会計処理に関する
実務指針第8・9・15・32・33・34項)
他の企業に委託して行わせる研究開発についても、当該委託企業の研究開発活動であるため、委託企業が支出した費用は委託企業における研究開発費に該当します。

それに対して、受託企業は受託報酬を獲得するために研究開発活動を行っており、あくまでもその研究開発は委託企業のための活動であり、その活動は受託企業の研究開発活動には含まれず、支出した費用は仕掛品又は売上原価として処理します。

受託・委託する研究開発活動の会計処理の詳細は、下記のページをご参照ください。
研究開発の受託・委託契約で支出した研究開発費の会計処理 (研究開発費等に係る会計基準六の1
研究開発及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針第3項
研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関するQ&A-Q2・3)
ただし、企業結合により、被取得企業から仕掛中の研究開発(受注制作、市場販売目的及び自社利用目的のソフトウェアを除く)を受け入れ、取得対価の一部をその仕掛研究開発に配分したケースなどは、研究開発費等会計基準の適用対象外とされており、研究開発に該当しても資産計上すると定められています。

これは、価値のある成果を受け入れたという実態を財務諸表に反映すること、企業結合により受け入れた他の資産との整合性を取ること重視した措置であります。

企業結合で受け入れた仕掛研究開発の会計処理の詳細は、下記のページをご参照ください。
企業結合により受け入れた仕掛研究開発の会計処理 (「研究開発費等に係る会計基準」の一部改正2・5・6項
企業会計基準第21号企業結合に係る会計基準101項)
研究開発費として処理する 研究開発費として処理しない

人件費

原材料費

固定資産の減価償却費

間接費の配賦額

その他研究開発のために消費したすべての原価

特定の研究開発目的にのみ使用され転用できない固定資産の取得価額

他社に委託して行う研究開発のための支出

ソフトウェアの制作費の内、研究開発活動に該当する部分

他社から受託して行う研究開発のための支出
⇒仕掛品又は売上原価として処理

企業結合により受け入れた仕掛研究開発
⇒無形固定資産として計上
次のページでは、研究開発用に取得した固定資産の会計処理について具体的にご紹介します。